モーニンググローリー
世の中には
とてつもなくいい感じの単語が
たまに転がっている。
有名な一例を挙げると
”スリジャワワルナダプラコッテ”
みなさんご存知、スリランカの首都であり
おそらく高校の時地理で初めて学んで
少なからず微衝撃を受け、
そのとてつもなくいい感じのそれは大人になった今でも忘れていないだろう
スリランカに行くことなんてほぼほぼないのに・・・
なんて無駄な知識なんだろう・・・
いいえ、決して無駄な知識ではないはず
”スリジャワワルナダプラコッテ”
やはり
少し気持ちいい
気持ち良さは他の凡単語どもと比べると抜きん出てる
抜きん出てはいるが、出る杭は打たれるどころか抜きん出っぱなしである
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ここで昔の話を一つ
とある飲み会で、しりとりをした時の話
言った文字数分だけお酒を飲んで行くという
(ゴリラならお酒3杯、クモなら2杯といった具合)
誰も得しない謎のオプションをしっかり付けてしりとりをした時の話〜
そのゲームは息を大きく吐くように始まった
手・・・
お酒1杯ぐびぐび
テロ・・・
お酒2杯ぐびぐび
ロシア・・・
お酒3杯ぐびぐびぐび
少しげろげろ
このようにゲームは進んでいった
誰かの突拍子もない発案から生まれた
このクソゲー
ゲーム参加者はどうにか少ない文字数で
どうにか飲む杯数を少なく済ませていくことだけに集中して
ゲームは進行していった・・・
そう、それこそがこのゲームに必ず勝つ方法
”必勝法”
だと初体験のゲームながら参加者全員、暗黙の了解として進んでいった・・・
はずだった・・・
かのようには見えた、、、
そうある男Aを除いては・・・
ゲームは続く〜
ベース・・・
2杯か・・・
周り)伸ばし棒も1文字でしょ
おっぅ・・・
3杯ぐびぐび
げろっげろげろ
次はAの順番だ
A)す す す
A)す す す〜
A)スリジャワワルナダプラコッテ!!!!!!!!
このゲーム史上最大文字数を劇的に更新する
おそらく14文字
いいや、14文字
まぎれもない、14文字
その瞬間
衝撃の単語に参加者全員が
凍りつき、
そして
熱く
熱く燃え上がった
この瞬間
少ない文字数でつないでいくといった暗黙の了解
あの必勝法はガラスのごとく盛大に砕け散った
なぜならこのゲームで一番楽しんでいたのは
間違いなく男Aだったからだ
これはもう誰も否定できない真実であり
疑いようのないまぎれもない事実だった
冒頭でもあった
世の中には
とてつもなくいい感じの単語が
たまに転がっている。
とはよく言ったものだ
とてつもなくいい感じの言葉を発した男Aは
エクスタシー
そうエクスタシーを感じていた
脳内麻薬のそれだ
気持ち良さに完全に浸っていた。
その後男Aは
14杯の酒をしっかり飲み、
しっかり潰れ
安らかに眠っていった。
そして
僕の家のベッドに寝げろという
消し去ることのできない刻印を残して
日がまた昇った頃合いに
あのエクスタシーの余韻にひたりながら
掃除をせずに帰ったという
おはよう
モーニンググローリーも転がってきた
エクスタシーはとまらない